中学受験の塾情報

〜中学受験生のために〜

SAPIXで困ること 

このページでは、お子さんをSAPIXに通わせている親御さんために情報を提供します。

SAPIXの問題点、生徒が困ること、伸び悩む原因などを列挙しています。

以下の問題をご家庭内で解決できない場合は、プロ家庭教師をご活用ください!!

  

1.下位クラスの講師のレベルが低い

 

四谷大塚や日能研は講師をほぼ社員で固めていますが、SAPIXの場合、下位クラスの講師はアルバイトがほとんどです。

アルバイトが悪いわけではありませんが、やはりプロ講師と比べると指導力は落ちます。

SAPIXは少人数制とはいえ、アルバイト講師ではきめ細かい指導までは期待できません。

下位クラスの授業の質は、低いと言わざるを得ません。

下位クラスに半年以上いる場合、かなり危機的な状態であるはずです。

授業で理解しきれなかった箇所を、徹底して反復させて定着を図ってください。

また、「基礎トレ」など基礎的な問題を繰り返し反復させてください。

大手の塾の中で、下位クラスにいて最も悲惨な状態に陥るのは、SAPIXだと言えるでしょう。

テキストやカリキュラムが上位校向けなだけ、6年生で下位クラスにいては、ますます抜け出せなくなるのです。

 

 

2.テキストの解説が少ない

 

SAPIXのテキストは解説が少なくなっています。

塾の授業で解き方を学ぶからです。

塾の授業で解き方を理解できれば自宅学習は有効ですが、理解できなければ空回りしてしまいます。

解き方が分からない場合、市販の参考書などで補う必要があるかもしれません。

塾の解法と違う場合もありますが、1人で考えていても仕方ありません。

解説の少なさは、1人で考える力を生み出す場合もありますが、時間のロスも生み出してしまうかもしれません。

もちろん、上位クラスの生徒は1人で問題を解き、自分で考えて成長していけるでしょう。

しかし、下位クラスの生徒にそれを求めると、勉強が嫌いになってしまうかもしれません。

親御さんなどが、付き添ってみてあげてください。

四谷の「予習シリーズ」をネットで取り寄せるか、書店で「自由自在」「応用自在」などを購入すると良いでしょう。

 

 

3.クラスの移動が多い

 

SAPIXは少人数の塾です。

それは良いことなのですが、クラスの数がやたらと多く、クラスの移動が多いのが特徴です。

その結果、指導する先生が変わることも多いです。

SAPIXの指導はかなりマニュアル化されているので、それほど気になりませんが、先生に当たり外れがあるのも事実です。

クラスの移動が多いということは、緊張感ができるという良い面もあります。

しかし小学生にとっては、クラスの移動はかなりストレスになります。

クラスが上がっている子にとっては楽しい塾ですが、下がっている子にはフォローが必要です。

塾が楽しくなくなれば、自宅学習にも身が入りません。

クラスを少しずつ上げていくのが受験の王道です。

 

 

4.試験の復習ができない

 

SAPIXの試験は極めてハイレベルです。

上位の生徒には良いことなのですが、やはり下位の生徒には酷だと思います。

しかも解説が不十分なので、間違った箇所を自力で訂正するのは容易ではありません。

試験の間違いを正せなければ、成績はあがりません。

SAPIXの下位の生徒は、空回りする確率が極めて高いので、試験の直しは丁寧に慎重にサポートしてあげてください。

国語の記述などは、大人がそばでアドバイスしないと、まず復習できないでしょう。

下位から上位に上がるには、試験の直しを徹底して行うことが求められます。

特に6年生になってからは、5年の穴埋めを行う作業をしなければならないので、試験の復習は必須です。

 

 

5.テキストの分量が多すぎる

 

たとえば、理科の「新分野別問題集」や、社会の「重大ニュース集」など、いろいろな問題集や資料集などは分量が多すぎ、とてもすべて理解・記憶できません。

明らかに御三家向けのテキストです。

基礎学力の低い子は、どこが重要箇所なのか分からないので、完全に空回りするでしょう。

学力の高い子は多くの分量があっても、知っている箇所は確認に使い、知らない箇所は新たな学習に使えます。

下位クラスの子にとっては、ここでも苦労の種が増えるでしょう。

応用のテキストは、その中から必須な箇所を自分で選んで学ばなければなりません。

しかし、それは勉強の苦手な小学生には困難なことでしょう。

大人が重要箇所とそうでない箇所を示してあげる必要があります。

特に、時事問題などは小学生での自学は難しいはずです。

中学受験は「親が半分」と言われます。

テキストの中から、どの箇所を学ぶべきか、明確に示してあげましょう。

 

 

6.勉強が作業的になり定着しない

 

SAPIXの生徒をみていると、勉強が作業的だなと感じることが多いです。

今やっている単元が何であり、他のどの単元とつながるのか、あいまいになっているようです。

勉強は各単元がつながっています。

四谷の「予習シリーズ」のようなテキストと比べると、SAPIXのテキストはその辺りが弱いように思います。

上位クラスの正社員の講師はその辺りを分かった上で授業しているようですが、下位クラスのアルバイト講師は分かっていないようです。

たとえば算数の仕事算を考えてみましょう。

仕事算は速さの問題と全く同じなのです。

(仕事算) 全体の仕事= 1日の仕事 × 時間

(速さ)   道のり =   速さ  × 時間

同じですね。

こういったことを理解している先生は、アルバイトではなかなかいません。

 

 

7.基礎・基本が定着しない

 

意外に思われるかもしれませんが、SAPIXの生徒にも基礎力が不足している子はいます。

上位校向けの塾なのに、と思うかもしれません。

しかし、下位クラスの生徒はむしろ他塾よりも基礎が抜けている子が多いように思います。

なぜでしょうか。

答えは簡単です。

全体的にテキストのレベルが高く、平易な問題の量が少なめになっているからです。

勉強には順序があります。

基礎を固め、標準的な問題を解き、その上で応用ができるようになります。

SAPIXの場合、基礎はできて当たり前という前提のカリキュラムなので、基礎でつまずくと大変なことになります。

テキストが、基礎よりも応用中心なので、基礎力をいつまでたっても身につけられないという事態が生じるのです。

この状態が長く続けば、「基礎トレ」もできないという事態になります。

こうなると自力でクラスを上げるのは不可能になります。

上位校向けの塾だからこそ基礎が定着しないという状況になる可能性が高いのです。

 

 

8.授業の進度についていけない

 

繰り返しになりますが、SAPIXは上位校向けの塾です。

御三家受験に対する強さは群を抜いています。

しかし、中堅校を目指す子にはカリキュラムが厳しすぎるようです。

良い・悪いではなく、もっぱら上位校向けの塾というわけなのです。

当然、他塾よりも進度が速いので、下位クラスの子はついていくのがやっとでしょう。

その分、6年には総復習に充てられる勉強時間がより多く取れるわけですが、そこでは基礎はみてもらえません。

そう考えると、SAPIXは最も基礎が抜けやすい塾と言えます。

小3くらいに徹底して基礎力や思考力を身につけた子には最適のカリキュラムですが、ついていけない子が目立ちます。

SAPIXは小6からの逆転が難しい塾なので、小5のカリキュラムに何としてもついていってもらいたいと思います。

コツは算数の「基礎トレ」を常に満点にし、国語は記述ができなくても(もちろんできた方が良いのですが)まずは読解を訓練することです。

応用問題は小6からでも取り戻せますし、文章を正確に読めるなら記述は短期間で書けるようになるからです。

 

 

9.お客様状態になる

 

SAPIXは目下、最も御三家に強い塾です。

生徒たちも塾に誇りを持っているでしょう。

しかし、下位クラスの子たちはSAPIXの生徒だということに満足してしまっている場合があります。

本来は上のクラスに上がれるように努力しなければならないのですが、そんな気持ちを失ってしまった子も目立ちます。

塾も商売なので、成績が伸び悩む子に厳しくできず、お客様状態にしてしまうのです。

成績が伸びていないのに、楽しく通っているだけでは志望校にはとどかないでしょう。

私の指導した子でも、SAPIXの下位クラスのままで小6の秋がきたという子が多くいました。

そういった子には、塾のテストもテキストも手が出ないので、四谷のテキストで志望校対策をしました。

塾はほぼ無意味でした。

それが今の受験の現実です。

SAPIXに通うなら、小5の内に塾内偏差値を50以上にしましょう。

必ず小5の内に、です!

 

 

10.奇問・難問に手を出してしまう

 

SAPIXの合格実績をみると、御三家には他塾を圧倒する強さがあるのが分かります。

しかし、早慶附属校では、他塾とそれほど変わりません。

なぜでしょうか。

開成や櫻蔭にあれほど強いのだから、早実や慶應中等部にも、もっと多くの合格者がいても良いように思います。

この原因は、SAPIXのカリキュラムが徹底して御三家レベルを照準に合わせているためなのです。

そこで、早慶など御三家の次のレベルの中学を目指す場合、SAPIXのテキストやテストから不要な奇問・難問を排除する必要があります。

しかし、それは小学生にできることではありません。

大人が過去問と照らし合わせて、指示を出すしかないでしょう。

受験は志望校に合格するためのものです。

学力は高いに越したことはありませんが、勉強だけがすべてではありません。

習い事を続けながら受験する子もいるでしょう。

志望校に合格するために最短コースを準備してあげたいものです。

 

SAPIX生の学習方法はコチラ

 

 

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