〜中学受験生のために〜
このページでは、お子さんを日能研に通わせている親御さんために情報を提供します。
日能研の問題点、生徒が困ること、伸び悩む原因などを列挙しています。
以下の問題をご家庭内で解決できない場合は、プロ家庭教師をご活用ください!!
1.宿題のチェックが十分ではない
日能研は1クラス30人前後が多いようです。
先生はみな社員で高い水準を維持していますが、さすがに30人の生徒を十分にはみれません。
宿題を明確に示さない校舎もあるようです。
ちゃんと宿題が出る校舎でも、そのチェックは十分ではありません。
生徒が自宅でどのくらい勉強し、理解不足をどうチェックするのかは、親御さんに委ねられます。
しかし、それを満足のいくほど実行できる御家庭は少ないでしょう。
宿題をしていても、そのチェックをしっかりやらないために成績が伸び悩む生徒が少なくありません。
また、試験の解説もすべての問題を入念には行えていません。
カリテや公開模試の解説は実に薄く、不十分なものです。
2.生徒の人数が多すぎる
クラスの人数の多さは、さまざまなところで伸び悩みの原因になります。
まず、内気な子は授業中に質問できません。
下位クラスでは、意欲の低い生徒が授業に集中しない例が多く見られます。
塾の授業で解法を理解できなければ、自宅学習の効率は極端に下がります。
日能研の講師のレベルはかなり高いのですが、きめ細かい指導とはいえません。
カリテなどの試験や受験のデータ等はかなり豊富ですが、その子にとって重要な情報が何かを見極めなければなりません。
親御さんのフォローが十分でないと、かなり勉強が非効率になると思われます。
上位クラスは、塾側からのフォローが手厚いようですが、下位クラスはお客様状態です。
過度に塾に期待せず、自宅学習の充実を図っていってください。
3.テキストや試験の解説が不十分
日能研はテキストや試験の量が多く、問題量は十分にあります。
すべてのテキストをやり、試験の間違い直しをやれば、御三家も恐れるに足りず、です。
しかし、そんな子はほとんどいません。
多くの生徒が、テキストのごく一部をやっているだけです。
それは仕方ないのですが、気になるのが例題の解説が少なく、試験の解説も不十分なことです。
授業での解説だけではとても足りません。
自宅で解説を読みつつ反復して勉強しなくてはならないのですが、それが実行しにくい塾であると言えます。
やたらテキストが多く、小6になるとメモリーチェックなど、さらに追加されます。
勉強は1冊のテキストを繰り返す方が記憶に定着するのに、と私は思います。
問題量の多さで、成績を伸ばすという塾なので、解説を行う大人が必要になります。
塾側としては、「それはユリウスで補いましょう」と言いたいのかも知れません。
4.以前の単元の抜けが目立つ
日能研の生徒をみていると、既習単元の抜けが目立ちます。
カリテ中心のカリキュラムなので、その回のカリキュラムに集中する内容になっています。
それはそれで良いのですが、以前の単元を理解し直す作業が少ないように思います。
カリテの応用問題に比べて、公開模試のレベルがそれほど高くないのも気になります。
公開模試の入念な復習が不可欠なのですが、カリテでクラスが決まる傾向が強いためか、多くの生徒において公開模試の復習が不十分になっているようです。
受験勉強は全範囲をまんべんなく勉強することが求められます。
教材や講師のレベルの高さの割に、一部の他塾に比べて合格実績が伸び悩んでいる原因は、そこにあるように思います。
勉強は全範囲を常に穴埋めしていかなければならないのです。
5.気合いが入っていない
一部の他塾に比べて、落ち着いているイメージがある塾です。
それはそれで良いのですが、意欲を引き出すという塾の役割を十分に果たせていないように思うのです。
他塾の中には、体育会系のノリの良さを売りにしているところもあります。
それが苦手な子もいますが、小学生はやはり元気いっぱいの方が、自宅学習に向かう意欲が湧くのではないでしょうか。
常に、お子さんの勉強意欲を刺激しなければならないのですが、その点に関して、やや不十分な気がするのです。
しかし、先生の解説やテキスト・テストの水準は高いので、モチベーションはぜひ御家庭で上げていきたいものです。
6.自宅学習の時間がとれない
日能研の生徒をみていて思うのは、自宅学習の時間が少ないということです。
たとえば小6の上位クラスは、火・水・木・土・日の5日が塾のようです。
自宅学習できる時間は、月・金と土曜の午前中しかありません。
これでは、自宅で1人で勉強する時間は十分にとれません。
塾での勉強ももちろん重要ですが、自宅で時間を計りながら1人で勉強するのが最重要です。
本番の試験は1人なのですから、1人で勉強できなければなりません。
どうも、日能研の生徒さんにはそこの訓練が不十分な気がするのです。
特に小6の最後の時期は、志望校の過去問に特化した勉強が必要です。
自宅で過去問を入念に勉強し、できなかった箇所の類題を数こなす必要があります。
うまく塾を活用するように、塾まかせにせず、御家庭で計画を立ててみてください。
7.下位の生徒の意欲が低い
これは日能研に限りませんが、下位クラスの生徒の意欲が低いのが気になります。
特に最下位クラスに半年以上いる生徒は、勉強の意欲は皆無です。
塾は友達と会って遊ぶ場ではありません。
しかし、小学生の生徒はそのくらいにしか考えません。
下位クラスが定着すると、お互いに勉強が苦手な仲間になってしまうのです。
日能研は成績順に席順まで決められてしまいます。
下位クラスから抜け出すには、カリテの共通問題もある程度できなければなりません。
しかし、授業ではカリテの基礎問題ばかりで、共通問題までは手が回りません。
その結果、クラスが上がらない状態が定着してしまうのです。
たとえばSAPIXなら、細かくクラスが分かれているので、最下位クラスから抜けだしやすいのです。
日能研ではクラスが少ないだけ、最下位脱出が難しいのです。
8.テキストの種類が多すぎる
他塾もその傾向がありますが、日能研のテキストは多すぎるように思います。
本科教室、栄冠への道、強化ツール、メモリーチェック、ステージVなど。
勉強は、1冊の良質の参考書と問題集を繰り返すのが一番です。
日能研のお子さんは、どのテキストも中途半端になりがちです。
私の経験上、ベストチェックとメモリーチェックを3回繰り返して学習させれば、ほぼすべての生徒が偏差値55にはなりました。
ということは、あれこれテキストを摘み食いするのではなく、レベルの合ったものを繰り返すのが良いのです。
しかし、塾には塾の都合があって、多くのテキストを使わざるをえないようです。
生徒さんによって、志望校も苦手分野もさまざまなので、ぜひ御家庭で上手くプランを立ててあげてください。
下位クラスのお子さんには、ベストチェックとメモリーチェックをお勧めします。
中位クラスのお子さんは、過去のカリテや公開模試の見直しをお勧めします。
偏差値によりますが、たとえば偏差値55の生徒は、正答率30%以上で間違えた問題を総復習すると良いでしょう。
そういった細かな学習スタイルが重要です。
9.御三家対策が不十分
どちらかと言うと中堅校に強い塾なので、SAPIXなどに比べると御三家レベルへの対応が弱いように思います。
もとろん、御三家を志望しない子にとっては、関係ありません。
あくまで、開成や櫻蔭を目指す子にとっての話です。
御三家を受験する場合、圧倒的な勉強量と本物の理解を求められます。
日能研は、そこの徹底がやや不足していると言わざるをえません。
しかし、言い換えれば、偏差値50台中学を目指す受験生にとっては、無理なく勉強を進められるといえます。
個別指導のユリウスでは御三家対策は望めないので、御三家を目指す場合、プロの家庭教師が必要になるかもしれません
10.奇問・難問が少ない
他塾のテキストやテストと比較すると、日能研は標準的というか癖が少ないように思います。
奇問・難問に触れる機会が少ないだけ、最上位校に進学する数字が伸び悩んでいるのかも知れません。
しかし、それだけ、標準的な問題を反復できるというメリットがあります。
また、カリテが、基礎・共通・応用に分かれているので、試験の復習もしやすくなっています。
中堅校に確実に合格するには、優れた塾だともいえます。
ただ、解説が少ないので、上手くサポートしてあげる必要もあります。
日能研の生徒の伸び悩みは、最下位と最上位の生徒に多く見られます。