〜中学受験生のために〜
このページでは、お子さんを栄光ゼミナールに通わせている親御さんために情報を提供します。
栄光ゼミナールの問題点、生徒が困ること、伸び悩む原因などを列挙しています。
以下の問題をご家庭内で解決できない場合は、プロ家庭教師をご活用ください!!
1.講師の質が低い
栄光ゼミナールの講師は、かなりアルバイトが多くなっています。
もちろんアルバイト講師の中にも優れた指導力のある人はいます。
しかし、やはりベテランの社員にはいろいろな面で劣ります。
1クラス12人ほどと少人数制ですが、授業中に質問できる時間はそれほどありません。
個別指導のオプションもありますが、決して月謝は安くはないので、費用面が大変になるでしょう。
1対2はともかく、完全1対1はかなりの高額になります。
また、個別の講師も学生のアルバイトが中心です。
テレビコマーシャルなどの影響もあって、高いブランド力を持っている塾ですが、成績の伸びはそれに比例しません。
ただ、勉強の楽しさを知ることができる点や、基礎を固められるという点では優れた塾といえます。
上位校を目指さない生徒の場合、適した塾だといえるでしょう。
2.上位校に弱い
SAPIXや早稲田アカデミーに比べると、上位校対策は期待できません。
言い換えれば、中堅校の受験に適した塾だということです。
お子さんが中堅校を目指しているなら栄光ゼミナールはお勧めです。
栄光は基礎問題を反復する塾なので、基礎力はつきます。
ただ、中堅校でも、難問を課す学校や、記述問題の多い学校は大変になるでしょう。
栄光の個別指導は、分からないところを聞くだけなので、志望校対策まではできません。
志望校対策は、ぜひプロの家庭教師をつけるといいと思います。
やはり、過去問対策はプロでなければできません。
中堅校であっても、難問や記述対策などは学生では難しいのです。
ただ、上位校でも青学などの難問を出さない学校は向いていると思います。
3.問題量が多い
栄光ゼミナールは基礎を反復する塾です。
それは良いことなのですが、問題量が多すぎると感じる生徒がいます。
できるまで繰り返しプリントをやるので、ウンザリする子も多いようです。
それが重要な勉強であるのですが、なかなか下位の生徒にはキツイみたいです。
栄光は中堅レベルの子に適したカリキュラムになっています。
下位の生徒は、問題をひたすらやるので、ずいぶんストレスを抱えています。
新演習のトレーニングを反復させ、基本問題の最後の問題などは避けるのも手です。
勉強は実力に合ったものをやるのが基本です。
どの塾も設定レベルが高すぎます。
ぜひご家庭で、お子さんの実力に合った問題を反復させてください。
何も塾のために勉強しているわけではありません。
アタックテストで50未満は、特に注意が必要です。
4.応用力がつかない
基礎を反復させるカリキュラムはそれでいいのですが、応用力がつかないことがあります。
栄光ゼミナールの新演習は、トレーニング→基本問題→練習問題→発展問題と進みますが、多くの子が練習問題で止まってしまいます。
宿題が多い分、発展問題まではなかなか手が回りません。
栄光から、御三家や早慶附属を目指す場合、相当大変になるでしょう。
上位校の過去問をみると、いわゆる標準的な問題はほとんど出ません。
応用問題のパターンをいかにトレーニングしてきたかが問われるのです。
アタックテストは基礎問題が中心なので、上位校向けではないでしょう。
事実、他塾に比べて上位校の合格者は多くありません。
栄光ゼミナールで上位校に挑戦する場合、プロの家庭教師が必要だと思っておいてください。
あるいは、同じテキストを使用している早稲田アカデミーに転塾するのも手だと思います。
5.勉強が楽しいだけになる
栄光ゼミナールは「勉強は楽しいもの」というのがコンセプトです。
それはそれで良いことです。
しかし、受験勉強は楽しいだけではないのが実情のはずです。
ここ数年に急速に合格実績を上げている早稲田アカデミーと比較してみてください。
体育会系の、いわばスパルタ式の早稲田アカデミーがあれだけ伸びている以上、栄光は受験と補習の中間の塾といった感じです。
中堅校を目指す場合には適した塾なので、塾を信じて大丈夫でしょう。
復習プリントなどを反復していれば力はつきます。
スパルタ指導は不要ですし、有害ですらあるでしょう。
勉強が楽しいのは素晴らしいことです。
ただ、上位校を目指す場合、楽しさに加えて、難問を多量に解く厳しさを持たなければなりません。
御三家対策の指導はともかく、自宅学習で自分に厳しくできるかが勝負を分けるでしょう。
6.自宅学習の習慣がつかない
個別指導に加えて、自立学習室(i-cot)と、至れり尽くせりの塾です。
しかし、学力は自宅学習でしかつきません。
i-cotで自習しつつ分らない問題はすぐ聞く、といったやり方では、理解力がつくはずありません。
できるだけ1人で試行錯誤してこそ、理解力がつくのです。
広告の上手な塾なので、通わせていれば何となく成績が上がりそうですが、そう上手くはいきません。
講師の多くがアルバイトで正社員が少ないため、生徒に適切なアドバイスが行われていないと言わざるをえません。
勉強においては、その子その子にとって今何が必要かを提案することが、重要です。
栄光ゼミナールは、社員が少なく、教務力そのものは強くありません。
お子さんが、どのような現状にあるかは、親御さんなり家庭教師なりが見極めなければならないのです。
その上で、自宅学習を進めていってください。
7.イベントが非効率
栄光に通う御家庭と話していて思うことがあります。
夏に行われる「栄光の森」のことです。
私の経験上、ほとんど効果が無いようです。
自宅で、計画を立てて勉強していた方が良いのではないかと、何度も思いました。
6年の夏は天王山です。
これまでの試験を見ればお子さんの弱点は分かるはずです。
そこを、「四科のまとめ」や「予習シリーズ」で潰していく方が、合理的なのは明らかです。
費用のかかることですし、移動時間ももったいないと思います。
もちろん、合宿に参加するのは楽しいでしょうし、意欲が出てくるかもしれません。
しかし、掛かる費用と時間を考えると、合格に近づくとは思えません。
やはり、自宅で弱点をコツコツ潰していくのが、何より必要なことでしょう。
そんな時間が取れるのは、夏休みか冬休みしかありません。
他の塾でも何かとイベントを行いますが、それはほとんど無意味なことです。
勉強は、自宅でコツコツやって、初めて伸びるのです。
イベントに掛かる費用で、個別指導を受ける方が効果的なのです。
8.志望校対策が不十分
栄光ゼミナールは志望校対策が弱いと思います。
「自分のトップ校へ行こう」が合言葉ですが、実質的に塾が売りにしている学校はありません。
SAPIXなら開成・櫻蔭、早稲田アカデミーなら早慶附属といった、特に力を入れている学校が栄光にはないのです。
もちろん、さまざまな生徒さんいるわけなので、それも良いのですが、やはり志望校対策は重要です。
個別指導のビザビは、講師がほとんどアルバイトで、質問に答えてくれるだけです。
合格までの最短コースを用意してくれるわけではありません。
テキストは十分に購入しているはずなので、御家庭で過去問とこれまでの試験の結果を照らし合わせて、プランを立ててみてください。
重要なのは、「いかに短期間で合格最低点を取れるようにするのか」ということです。
塾でそれを期待できるとすれば、上で述べた他塾の上位校講座くらいのものです。
「塾は活用するもの」と割り切って、御家庭なり家庭教師なりで対策をとってほしいと思います。
9.学習意欲が低い
栄光は、勉強の楽しさを教えてくれます。
それは良いのですが、自宅学習の習慣が身につかない子が多いように思います。
上でも述べましたが、自宅学習が最も重要です。
勉強が楽しく、その結果、自宅学習をしっかりするなら良いのですが、そうならない子が多いのが実情です。
何となく塾に通い、何となく受験する子が多いのが気になります。
宿題の量はむしろ多い塾なのですが、何となくこなしているだけの子が多いように思えます。
勉強は、計画性が重要です。
もちろん集団塾なので、それを塾に期待するのは無理です。
ぜひ御家庭で、自宅学習を計画的に行うプランを作ってほしいと思います。
塾はやたらと課題を出すだけなので、生徒は長期的な展望が見えなくなりがちです。
10.教材が多い
教材は予習シリーズと新演習ですが、どうも多すぎるように思います。
たくさんの問題を解くことも重要ですが、どうしてそう解くのかまで、じっくり考えてみることも重要です。
どうも、教材が多すぎて(宿題も多いです)勉強が作業になっているようです。
予習シリーズと新演習の例題も重複が多く、合理的とは言えません。
テキストの質に関しては、予習シリーズの方が優れているので、自宅学習はシリーズを中心にしてもいいと思います。
塾の課題と両立できない場合は、夏休みなどの復習用にシリーズを使うといいでしょう。
いずれにせよ、量の多さに周りが見えなくなりがちな塾なので、常に大人がお子さんの勉強をサポートしてあげてほしいと思います。
合不合テストなどの復習の際に、シリーズを使ってしっかり反復練習すると自力がつきます。
例題が多いので1人でもできるはずです。
それを行えば、栄光ゼミナールは偏差値60までを目指す子にとっては、ベストな塾です。
塾に任せきるのではなく、塾を活用しつつ、主体的に御家庭で志望校に向かっていってください。